同一労働同一賃金は可能なのか経営者的に考える

派遣法ができてから「同一労働、同一賃金」と言う言葉が独り歩きしています。

ある労働をした時、もらえる賃金は同じはず、と言う考えです。

ここには深い意味があるので、一言で語れないことがあります。

どんなことがあるのか掘り下げてみましょう。

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派遣労働者的考え

先に前置きをしておくと、私自身派遣労働者として働いたことがあります。

特定派遣です。

一般派遣ではないので、派遣が決まっている時だけ雇用があった訳ではありません。

社員と対立しない

一般的な派遣労働者的考えは理解しているつもりです。

もちろん、色々なケースがあるのですが、派遣先企業の担当から仕事が渡されます。

その仕事をやって終えたら、次の仕事を進めていく・・・そんな感じです。

 

愚痴的な考えで行くと他にも自分と同じような仕事している「社員」はたくさんいるわけですから「もっと給料をくれよ」と言う発想もあるでしょう。

 

社会的構造などが十分見えていない発想かもしれません。

 

社会一般的な考え

日本人は「弱者」に感情移入する傾向にあるようです。

そして、「派遣」は「弱者」と捉えられることが多いです。

 

そこで、派遣の人が頑張っているのならばそこの環境を良くしないと、と思うでしょう。

人が思うと、政治家もそう動いてしまいます。

政治家も人です。

しかも詳細は割愛しますが、そう動くことで政治家としても有利です。

会社経営者は必ず毎年税金を納める

そこで「同一労働、同一賃金」がスローガン的に出てくるのです。

 

会社経営者的な考え

このサイトでは、派遣労働者のことも、政治家のこともそれほど意識していません。

会社経営者としての考えて気に「同一労働、同一賃金」が可能か考えてみます。

 

自分の仕事は社員に手伝ってもらいたい。

言うならば、「自分でなければならない仕事」以外は社員にやってもらいたいものです。

それが会社と言うものです。

会社経営者が新入社員と同じ仕事をしている会社はないでしょう。

会社経営者の仕事は「判断すること」です。

これは他のどんな重役にも変わってもらうことができません。

仮に他人に任せているとしたら、経営者失格です。

 

判断するための材料集めは他人に任せていいのです。

そこまで経営者がしていたら必ず手が足りなくなってしまいます。

 

ここで会社経営者は「会社経営者しかできない仕事」が存在することが分かります。

次に、「従業員」です。

これは会社経営者以外全員が従業員です。

部長も課長も関係ありません。

専務だろうが、そして時として社長すらも従業員です。

「代表」となっている人こそ会社経営者と言えます。

 

従業員は「社内」の従業員と「社外」の従業員がいます。

社内は直接雇用している社員です。

社外と言えば、派遣労働者などです。

 

絶対とは言えませんが、直接雇用の従業員は会社を辞めにくいです。

派遣従業員は法律的に3年で直接雇用の試験を受ける権利を得るなどの条件があることから、派遣元は3年以内に配置転換したりします。

配置転換とは、別の企業への派遣に切り替えると言うことです。

 

そうなるとそこまでにせっかく慣れてくれた業務もノウハウもすべて社外に出てしまいます。

同一労働に同一賃金を払ってしまったら「損」になってしまいます。

そこには積みあがらないのですから。

 

また、派遣労働者を使ったら、必ず派遣会社が間に入ります。

そのため、そこにマージンが発生します。

同一労働で同一賃金が労働者に渡るようにしても、実際に労働者に渡る金額は半分以下です。

どんなに条件が良くても5%~10%派遣の方が手取りが減るようになっています。

仮に「同一賃金」が労働者に渡るようにした場合、直接雇用の社員よりもコストがかかるのです。

コストカットを目的として採用する場合、使えなくなってしまいます。

 

構造を考えたら、「同一労働、同一賃金」はどうやっても実現しないのです。

仮に派遣労働者のためなら自社の社員以上に賃金を払いたいと言う奇特な会社があれば話は別ですが・・・

 

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