会社経営の立場で考える震災とリスク管理

この記事を書いているいま、まさに熊本では地震があり余震はまだ続いています。
今回は会社経営の面で考えた震災とリスク管理についてお知らせします。

 

サムライコンサル塾

 

まず、注意しておきたいのが「震災時に何を考えているんだ。不謹慎だ。」と考える方がおられるかもしれません。
記事を書いているのはまさに九州。

すでに、救援物資も熊本に送っているし、各マスコミよりは正しい情報を得て、出来ることから取り組んでいることをお知らせしておきます。
さらに、私の親戚が一番話題になっている益城町に住んでいます。
全く他人事として捉えていません。
ただ、今回は全く違う話で「会社経営の立場で震災について考える」と言うお話しとなります。

成功する会社のイメージ

 

ここで「震災のことをうだうだ言うなんて」と言われる方は「聖域化」して考えておられる場合があります。
実際に過去に起きたことがある震災で、これから未来にも起こり得る震災です。
過去のことから学び、未来に活かすことはとても重要です。

 

それは地震でも同じことです。
聖域化してしまわず、ズバズバ切っていきたいと思います。

 

過去の地震について

古くは1995年の阪神・淡路大震災。
死者 : 6,434名、行方不明者 : 3名、負傷者 : 43,792名と言われています。

 

2005年福岡県西方沖地震。
死者:1名、負傷者1186名。

 

記憶に新しい、2011年東日本大震災。
死者は15,894人、重軽傷者は6,152人とされています。
この数はまだ変動がある可能性があります。

 

色々地震は大小割と頻繁に大きな地震が起きています。
10年に一度と言うレベル以上のなっていると言ってもいいでしょう。
そして、起きた時の被害がかなり大きいです。

 

「地震なんてそうそう起きるもんじゃないから対策をしない」と考える経営者は少し問題と言えます。
実際に過去に何度も起きたことです。
目をそらさずに向き合っていく必要があります。

 

熊本での地震の影響

熊本での地震の影響はかなり大きいです。
個人の被害は言うまでもありませんが、企業の被害も大きいのです。
リーマンショック以降、九州の半導体業界の拠点は熊本に集まりました。
例えば、東京エレクトロン九州。
佐賀県鳥栖市に拠点がありましたが、熊本の拠点と統合させました。
そのほか、比較的九州各県にソニーがあります。
大分にはキヤノン。

 

福岡から熊本への縦のラインは半導体の流れがあります。
北九州の鉄、日産自動車、宮若市のトヨタ自動車、大分中津のダイハツ。
日本海に沿った自動車の流れがあります。
その他、まさに熊本にホンダのバイクがあります。

 

 

そして、地震の影響はと言うと、これらすべての工場が止まっています。
しかも、トヨタに関していえば、愛知県のトヨタ本体も止まっています。
いくら大地震が来たからと言って日本中の工場が止まってしまうのは脆弱と言わざるを得ません。
そこには、トヨタならではの理由があります。
トヨタを語る上で出てくるキーワードのひとつに「ジャストインタイム」と言う言葉があります。
工場には在庫をほぼ持たず、必要な時に必要な数が納入されるようになっているのです。
供給が止まったことを考えて○個は在庫があります・・・みたいな考えはありません。
大工場、中小工場すべて、トヨタの向上に部品を納める時には時間が決まっています。
早く着いたトラックは納入時間まで待つのです。
逆に遅いはありません。

トヨタの自動車
トヨタだから成り立つ方法です。
ところが、コストを突き詰めたばっかりに部品が1つでも欠けたら自動車が作れないのです。
先にシャーシだけ作っておく・・・などもあり得ないのです。
作ったら保管せず、すぐに次の工程に進むように工場自体ができています。
「作り貯め」は無いのです。

 

以前苅田にトヨタのエンジン工場が作られるとき、部品メーカーは約200社~400社福岡に移動してきたり、拠点を作ったりしました。
通常、取引先が拠点を増やしたからと言って、納入業者が新しく拠点を増やしたりはしません。
効率を最大限まで高めるとこのようになってしまうのでしょう。

 

そして、ある車種のエンジンはこの工場で、と決まっています。
そのエンジンが手に入らない場合、他の工場では作っていないし、他の向上のラインを一時的に止めてその射手用のエンジンを作る・・・と言うこともできないのです。

 
これだけ地震が起きているので、今後はリスク分散の意味で工場を分けたりしたいところです。
ところが、10年に1回の地震のために毎年コストをかけることが出来ないのもまた本当です。
1つの工場を建てようと思ったらそのコストは計り知れません。

 

売れ筋の車種だけでも、と言う考えもあるでしょう。
でも、中途半端な対策など結局は意味がないのです。

 

会社経営者はこう言ったリスクに対して次の様な対策が取れると思います。

 

  • 工場を複数にして位置的に分散させる
  • 取引先企業を増やして入手経路を増やす
  • 損害保険に入る

 

最後の保険はお金で解決しましょう、と言う考えですが、トヨタ程の企業ならば保険に入る必要はないと言えます。
それだけ蓄えがありますので。
ところが、地元の中小企業の場合はそうも行きません。
こんな震災が1回や2回起きたらそれだけで倒産する可能性が非常に高いです。

 

そう思ったからと言って、事前に投資して工場を増やすなんてこともできません。
そこで考えられるのは、損害保険に入ることだと言えます。

いずれにしても、最も危ないのは「目をそらして何も考えないこと」だと言えます。

 

 

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1件のコメント

  • 野口隼志

    こんにちは。

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