多くの方はご存じだと思います。
ほとんどの食品には、添加物がふんだんに盛り込まれています。
それは、コストが安くなったり、製造の手間が大幅に省けたり、その効果は絶大です。
製造業においても、「添加物」と言ってもいいようなものがあります。
食品業界における「添加物」とは
先にお知らせしておくと、食品業界において、「添加物」は悪いだけのもののように言われています。
実際良くないものもあるのですが、コストを安くしたり、手間を省いたり、良い効果の面もあります。
添加物は、無限に種類があり、中には自然界に存在しない物質もあります。
味が濃すぎるため、味覚を壊してしまったり、発がん性があったり、と良くない面もあります。
醤油や、お酒にも添加物は入っているのですが、従来の職人の技を添加物は再現しようとします。
極端に言うと、職人はプライドをお金に変えて、添加物に手を出すのです。
ちなみに、メロンは糖度12度だと3000円。
13度だと8000円となります。
丸々1個の場合は、添加物は入る余地はありませんが、カットフルーツの場合、添加物が入っていることがあります。
糖度12度と13℃の違いは、わずか砂糖1g分です。
一般の人は食べてもほとんどわからないくらいの差です。
例えるなら、12度のメロンをカットして、添加物を加えることで13度の味を作り、8000円よりも安く売ることで利益を得ると言うビジネスが成立します。
製造業における「添加物」とは
日本は昔から手間を惜しまず物を作ってきました。
それが、最近では、手間を省いて効果をあげる商品づくりを進めてきました。
コスト重視の考え方と言えます。
製造業における「添加物」的存在が、中国の工場です。
彼らは存在するものならば、マネして作ることができるのです。
しかも安い!
日本で1000円くらいで売られている物は、原価300円くらいだと考えてください。
ところが、中国で作ると、1ドル未満です。
1ドルが120円くらいなので、100円か、110円くらいで出来ると考えてください。
原価が1/3なので、売値も代わってきます。
売値で単純に考えても400円~500円でしょうか。
日本製は価格競争をしようと、1000円で売られている物を950円とか、900円に下げられるよう原材料に工夫したり、中間コストを削ったりします。
中国品はまだまだ節約できる部分はありますので、頑張れば300円くらいまで下げられます。
ただそうなるとリスクに対して、利益が取れないので、400円に近づけようとする感じです。
価格が2倍違うと消費者も条件が変わります。
ちょっとしたものだとしたら、そして、半額で買えるとしたら、安いものを選ぶ消費者も増えてきます。
そして、中国に手を出すと、もうもどれません。
まさに、製造業の添加物だと言えます。
何を捨て、何を得るのか、会社経営者は判断すべきです。