大成功は大失敗の元!?

「失敗は成功の母」などと言いますが、逆に「成功は失敗の母」でもあるということを実例も交えてお知らせしたいと思います。

成功したのならば、その後も同じ流れで成功し続けることができそうですが、現実はそうではないということがあります。

 

サムライコンサル塾

 

日本では珍しい成功例として、「ブランド化」と言う物があります。

昔から日本では優れた製品を作っていますし、「技術力」は世界的に見ても抜群だと言えます。

一方で、「商売」に関しては下手くそです。

 

アップルのiphoneなどは、それまでの日本のガラケーから比べれば新しい技術はそれほどないのです。

ところが、「見せ方」だったり「ブランド化」だったりがうまい。

「安く良いもの」をと考え商品を開発する日本に対して、「高くても魅力的なものを」と言う考えたあったと思いませんか。

そして、「アップルの製品だから」と言うことで、腕時計もタブレットも記録的なヒットを続けています。

 

こう言った成功性も数は少ないですが、日本でもありました。

シャープです。

 

シャープの成功経験

シャークは会社のメイン産業として選び選びました。

これまでの日本ならば、「画質」「表示速度」「発色」など液晶の機能を高め、それをアピールしていました。

ところが、シャープは「亀山製」と言うことをアピールしました。

 

確かに、「日本製」と言うのは、世界中が知っているブランドです。

それを更に高め「シャープ製」ではなく「亀山製」と工場の設置位置をアピールすることでブランド化しました。

液晶テレビ

CMでも「液晶のシャープ」などと言うまで液晶に特化して行きました。

少し前までテレビと言えばブラウン管だったわけですが、シャープはこの頃から液晶に目を付けていました。

記憶違いかもしれませんが、「日本中のテレビを液晶にする」とまで言っていたほどです。

 

このころシャープは間違いなくかなり先見の明があって、技術力も高くなっていっていました。

これが「シャープの成功経験」だと覚えておいて下さい。

 

世界状況の変化

シャープは亀山工場で液晶をブラックボックス化して他社の追従を許さない様にしていました。

ところが、日本の他のメーカーだけではなく、中国、韓国も液晶の製造技術が高くなってきました。

 

少なくとも日本メーカーだけ見たら、シャープが一番とは言えない状態になっていました。

特にSONYなどはかなり早い段階で韓国から液晶を買い、独自の画像エンジンを載せ自社ブランドとして出していました。

ここで使われている液晶はかなり質のいいものだったので、価格は他社とそれほど変わらないけれど、質がいい段階までは来ていたと言えます。

 

単純に商売について考えるならば、「安く買って高く売る」ができれば一番儲かります。

圧倒的に質がいいとか、他社が同等の商品を作ることが出来ない、などのアドバンテージが無い場合とします。

 

日本のメーカーとしての正しい動きとしてはSONYの様に他社から安くて高品質な液晶を仕入れて自社の製品に取り入れた上で、自社の独自性を出すことだったと言えます。

 

ここでシャープは選択を間違えたと思います。

 

シャープの失敗

シャープは液晶のブランド化で「亀山モデル」と言う日本製、しかも自社工場をアピールしました。

他社の技術が追いついて来た時(いわゆるコモディティ化した状態)、同じ成功法則を信じてしまったのです。

 

他社の動きや世界の動きに重要性を感じていなかったのか、過去の成功体験がまだ通用すると思ってしまったのか、ここに来て「堺工場」をさらに建築してこのブランド化を進めようとしてしまいました。

中小企業の社長は意外にいい家に住んでいる

色々頑張ったのでしょうが、ある瞬間から日本製、亀山製、堺製と言うだけでは十分なブランド化はできないことに気付いたと思います。しかも、悪いことに液晶自体が各家庭に充当され、新しく買うというよりは買い替えが中心になってきました。

急激に魅力になくなっていく液晶。

それに対して、大きな工場までたててしまったシャープ。

 

会社の経営は急激に悪くなってしまいます。

2016年結局台湾の会社鴻海に買われてしまいます。

皮肉にもこの鴻海とはアップルの製造を一手に受けている「工場」なのです。

「メーカー」であるシャープが「工場」に買われる時代になったのです。

「日本企業」が「台湾企業」に買われる事態。

成功体験から離れられずに、結局海外企業に買われてしまうまでに大失敗した例と言えます。

 

今後、立て直して行くことを期待したいですね。

 

 

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