経営戦略をを考える時の成功の法則は、経営学の中ではマイケルポーターの「3つの中心概念」が常識です。
このページでは、その2つ目についてお知らせします。
ちなみに、マイケルポーターの「3つの中心概念」とは以下です。
- 市場競争を左右するのは5つの要因がある
- 一貫性があり、かつ効果的な戦略は3つある
- 競争優位を持続させる要素は、価値の連鎖(バリューチェーン)に中にある
1つ目の「市場競争を左右するのは5つの要因がある」については、別のページでお知らせしています。
一貫性があり、かつ効果的な戦略は3つある
ポーターによると、「一貫性があり、かつ効果的な戦略は3つある」とありますが、その3つが何か知りたいところです。
つまり、戦略を立てるならば、以下の3つのどれかでないといつか矛盾が生じて破たんすると言っているわけですから。
会社がふらふらせずに一本筋の通った会社であるために、ぜひ知っておいてください。
- コストリーダーシップ
- 差別化
- 集中
この3つです。
それぞれについてお知らせします。
コストリーダーシップ
低コストを武器にすべての顧客を対象にするビジネスです。
ファストフードを例にするならば、マクドナルドがそれでしょう。
誰にでも買える価格設定です。
それを武器に、大量に販売する戦略です。
ちなみに、この場合の「低コスト」とは、原材料の調達、商品仕入れだけでなく、生産、流通、販売、マーケティング、サービス等の 全てにおけるコストのことを指します。
要するに、「数の勝利」とでも言いましょうか。
仕入れから販売まですべて安く済ませる戦略です。
ライバル企業が低価格競争を始めても対応できます。
ライバルだって、コストは当然かかります。
長時間運営している方がコストカットには有利です。
そのため、安さ戦争で他社が追従する可能性は低いと言えます。
顧客から値引きを要求されることがあるでしょう。
ただ、ライバル企業が値引きをできないほど、こちらが安くしていれば、ライバル企業は値引きできませんので、負けることがありません。
代替品が出現しても、その代替品よりも安い場合、代替品の意味がなく、代替品はライバルになりえません。
このように、徹底した低コストの場合、他社の追従を許さない「コストリーダーシップ」と言う戦略が取れます。
ただし、他社よりも大きな市場シェアが必要です。
また、材料の仕入れは、他社よりも有利に仕入れる必要があります。
仕入れで負けると、利益が圧迫されるので、時間経過とともに逆転される可能性が出てきます。
古い設備・資産の廃棄、設備の更新、技術への投資など常に気を使っている必要があります。
常にコストを念頭に置いていないと後発企業やライバル企業にリーダーを 奪われる恐れがあります。
(他社の方がコストリーダーになってしまう)
差別化
2つ目は、「差別化」です。
ポーターの良い方や、多くの経済学者では「差異化」と言っているところもあります。
差別化と、差異化は同じものと思ってください。
差別化とは、価格以外の製品の性能、機能、デザイン、サービス、ブランド 等の「非価格競争」のことを指します。
先ほどの、ファストフードのたとえをするならば、「モスバーガー」とか「フレッシュネスバーガー」がそれだと言えます。
他にもっと安い商品を扱っているお店はあります。
ただし、ブランドイメージだったり、材料費だったり、おいしさだったり、コストリーダーシップをとっている企業(最安値企業)よりも強い点がある企業のことです。
独自性のある商品の場合、利益率を大きく設定することができます。
「新規参入の脅威」、「顧客 の交渉力」、「代替品の脅威」は、あまり問題にする必要がありません。
独自性が高くても、低価格商品と価格差があまりにも開きすぎると、売れなくなってしまう可能性もあるので、利益率もある程度の上限がある。
顧客の好みが変わってしまう事で、現在の立場が維持できなくなることがある。
独自性が少ないと、コスト・リーダーシップ戦略企業が、安い模倣商品を作り市場に投入してくる可能性もある。
集中
集中とは、低コストを狙った「コスト優先型集中」と他社との差別化を狙った「差別化優先型集中」の2つがあります。
集中とは、何かに集中して、それ以外捨てる戦略です。
価格に集中するのか、地域に集中するのか、顧客の層に集中するのか、どこを見るのかが違います。
例えば、ポルシェなどはスポーツカーに特化しているので、ベンツやBMWとぶつかることは少ないです。
3つ目の「競争優位を持続させる要素は価値の連鎖(バリューチェーン)に中にある」はこちらです。